下手英メールマガジン

下手な英語もこうすりゃ使えるのサイト、このメールマガジンを発行する為に誕生したようなものです。

自分自身が海外生活で体験した事が、「英語が使えるようになりたい!」と思っている方々の少しでも参考になればと、2002年にメールマガジンを創刊することを決めました。元々、文章を書くことが好きでしたし。当時、メールマガジンの発行には、発行者のWebサイトのようなものがあった方が良いということで、このサイトも誕生しました。(というか、そう記憶してます。いやはや、ひと昔前のことなので、若干、記憶があやふやですが…。汗;)

当時、たくさんの読者のみなさんにメールマガジンを購読していただいたこと、そして、感想等をお寄せいただいたこと、今でも感謝しています。読者の皆さんお一人おひとりに、感謝の気持ちをお伝えすることは出来ませんでしたが、読者の皆さんには、ありがとうの気持ちでいっぱいです。

その後、諸事情により発行が途絶えてしまいましたが、それでも応援し続けて下さった皆さんのお蔭で、サイトを再び復活させる元気も勇気も持つことが出来ました。ありがとうございます!
ここでご紹介しているバックナンバーの内容が、皆さんの「英語が使える様になりたい!」という目標の実現に、少しでもお役に立てば幸いです。
メールマガジンをnoteでも公開中です!

    
          2003年5月29日発行  -第九号-
**************************************************
      下手名英子(へたなえいこ)の
      下手な英語もこうすりゃ使える!
**************************************************

☆はじめに☆ 

みなさん、こんにちは。下手名英子です。

私が洗濯をすると曇り、しないと晴れる今日この頃。
今朝は洗濯をしなかったので、一日晴れていたクライストチャーチ
です。

日本時間の今日中に、果たして無事発行できるのだろうかと、ドキ
ドキしながら書き始めている今回。
送信時に、既に日付が変わっていたら、ごめんなさい。

世の中、タイミングが悪いことが重なったりするものだと、何度も
実感させてもらえた今日一日でしたが、皆さんの今日は、どんな一
日だったのでしょうか?
明日は、皆さんにとっても、私にとっても、タイミングが良い
なぁと思うことが重なる一日でありますように。 英子


★今回のお題は…★

「言葉はみんな生きている」

皆さんが、最初に英語に出会ったのはいつ、どこでのことですか?

外国への憧れはあったものの、海外へ初めて飛び出したのは20歳の
時という私は、中学校の授業で、初めて英語に出会いました。
勿論、その前に、ABCの本を見たり、「英語」という言葉の存在は
知っていましたが、今のように、小学生でも、「ある程度の英語の
挨拶などが出来る」なんてことはありませんでした。

私の頃の英語の授業は、読み書き及び、文法中心。英語圏からの先
生もいなくて、テキストを使って、日本人の先生が教えてくれてい
ました。

その英語の授業のテキストで使われている英語が、日常で本当に使
われているものなのか、「今」使われている英語なのかなんて、疑
問に思うことすら思いつきませんでした。
テキストに載っている英語は、全て正しい英語で、英語圏での日常
で使われているものなんだと信じていました。

「ん?もしかして、テキストで使われている英語って、ちょっと違
う?」と思ったのは、海外で暮らし始めてからです。

日常で使われている英語の言い回しやよく使われる単語が、日本で
習ったものと違っていると感じたからということもありますが、そ
れ以外にも、日本語学習用のテキストを見た時に、「こっ、これ
は…何か違う…」と思ったことも影響しています。

間違った日本語ではないけれど、今の時代に、そんな言葉を使って
いる人はいないという表現を見かけることがあります。
こちらの高校で勉強している日本人留学生が、英語の勉強にもなる
から(日英、英日に訳す問題もあることなどから)と、日本語の授
業を履修することもあるようですが、日本語の先生から、テキスト
に載っている日本語は、今でも使われている一般的な日本語かどう
かを聞かれたりするそうです。

日本語でも、10年前と今では、使われなくなった言葉があったり、
新しい言葉が誕生していたり、同じ言葉でも使われている意味が微
妙に違ったり、同じ言葉の短縮形が使われるようになったり、複数
の言葉から一つの新しい言葉が生まれたり、いろいろと変化してい
ると思います。

英語も同じです。

よく、古い英語の辞書をずっと使っている方がいますが、辞書は、
定期的に改訂版が出版され、使われなくなった言葉が削除された
り、新しい言葉が追加されていたりするそうです。(私も、かなり
古い辞書をそのまま持っていますが、新しいものも購入していま
す。)
今では日常で使われている英単語なのに、古い辞書には載っていな
いものもあります。

また、英語圏で生活される場合は、英英辞典を、日本の国語辞典の
要領で、是非、使ってみて下さい。
英日辞典で解説されている単語の意味と、微妙に違う意味を発見出
来たりします。

ニュージーランドには、ニュージーランド特有の単語を集めた辞典
などもあります。日本の「現代用語の基礎知識」のような、現代語
辞典などは、英語圏にもあります。興味がある方は、是非、ご覧に
なってみて下さい。

ちなみに、辞書にも間違いはあるようです。
載っていた例文をアレンジして、自信を持って使った時、「そんな
使い方しないよ~」と指摘されたことがあります。
「だって、辞書に…」と見せても、「使わないものは、使わない。
変だ」と言われてしまいました。
逆に、日本語を勉強している友達の日本語が不自然だったので、
「そんな日本語なんて、ないよ」と教えてあげると、「辞書に載っ
てたもん」と、辞書の例文を見せられたことがありますが、完全な
間違いとは言えないものの、日常使うにはちょっと不自然という表
現もありました。

「下手な英語もこうすりゃ使える」のテーマに結びつかないと感じ
ていらっしゃる方も多いと思いますが、下手な英語を作り出してい
る原因について考えることは、英語を使いこなせるようになる為
に必要だと思います。
日常生活の中で使われている英語が変化していることに気づかなけ
れば、これからも使えない英語を学び続けることになってしまうか
も知れません。

古いテキストに載っている、現在一般的に使われていない言い回し
を、いくら一生懸命覚えて使っても、相手は「???」となるだけ
です。
逆に、相手が「???」となったら、あなたの発音や英語が間違っ
ているというより、「もしかして、この言い回しは不自然なのかも
?」という可能性についても考えてみて下さい。

ニュージーランドに来たばかりの時、数ヶ月、語学学校に通いまし
たが、アイルランド人の先生に教えてもらったことわざを、若いア
メリカ人の先生の前で使ったら、「何千年前の英語を使ってるの?
そんなことわざ、今のアメリカじゃ誰も使わないよ」と言われまし
た。

でも、逆に、そんな誰も使わなくなった英語の古いことわざを、日
本人が使うと、面白がってもらえることもあります。
日本人以外の人が、日本の古いことわざを使っているのを聞くと、
なんとなく注目してしまいませんか?それと同じです。

最近の英語はどうやって学べばいいのでしょう?

勿論、英語圏で、「旬」の英語に触れるのが一番だと思いますが、
日本にいる方は、

○フォーマルな文章であれば、英語のニュースサイトの記事など
を読んでみる
○くだけた文章であれば、ニュースサイトの投稿掲示板やディス
カッションのページを読んでみる
○話し言葉であれば、現代を舞台にした英語の映画やテレビ番組
を見てみる

と、参考になるのではないかと思います。

古い英語を、目的を持ってわざと使おうとするのでないなら、既に
使われていない英語は、頭の中から省いてしまった方がいいと思い
ます。

使っているテキストはいつ作られたものなのか、使っている辞書は
いつ頃作成されたものなのか、一度、確かめてみて下さい。
それから、ネイティブスピーカーの人と話す機会を持っている方
は、自分が使っているテキストに不自然な英語がないか、聞いてみ
ると良いと思います。

言葉は、変化を続けるという意味で「生きている」と思うのです
が、それ以外に、「命(気持ち)」を持つべきという意味でも、
「生きている」必要があると思います。

日本語を学んだことがある人たちは、よく、私は日本語のフレーズ
をいくつか知っていると、自慢しながら言ってみてくれます。
「コニチハ」とか、「アリガト」が一般的ですが、名前や出身地な
どの自己紹介の他、お決まりのように、「アナタカワイイ」とか、
「アナタカッコイイ」とか、誰かに教えてもらったフレーズやテキ
ストで覚えたフレーズが続きます。

ある時、「ワタシハアナタヲアイシテイマス」を繰り返す友人の中
で、「愛してるよ」と、さらりと軽く言った友人がいました。
私に対して言われた訳ではありませんが、一瞬、ドキッとしまし
た。
僕も知っている、私もそれなら言えると、それまで続いていた「ワ
タシハアナタヲアイシテイマス」は、テキストにある文章であった
り、誰かに教えてもらったフレーズをそのまま「文字」として読ん
だだけであって、そこに「心」は無かったような気がします。
きっと、日本のテレビドラマか何かから覚えたのだと思いますが、
「アイシテルヨ」という自然な口調には、ただの日本語フレーズ自
慢大会だったので、そこに「愛」は無かったものの、「命」はあっ
たような気がしました。そう、言葉が生きてました。

それ以外にも、友達同士なのに「サヨウナラ」とか「シツレイシマ
ス」と別れ際に言う人がいるかと思えば、「ジャアネェ~」とか
「マタネェ~」という人もいます。テキストで習う日本語なら、前
者なのでしょうけれど、日常使うとすれば、後者の方がより自然な
気がします。

当然のことですが、何も言えないよりは、不自然であろうが、使わ
れなくなった言葉であろうが、何かを言えた方がいいと思います。
ただ、英語を口にすることが怖くなくなったら、より、自然な英語
を目指してみて下さい。

そして、現在テキストを使って学んでいる人、テキストを持ってい
る人、テキストやテープで学んだフレーズを実際に使った時に、相
手の反応が「???」だったという人、一度、テキストで使われて
いる言い回しや単語が古いものでないか、確認してみて下さい。
(改訂版が出版されているようなら、古いバージョン以降に改訂さ
れた箇所について、調べてみても良いと思います。)


今回の技は:
「意味も形も変わり続ける、言葉の変化に気をつけながら、言葉に
命を与えましょう!」


第九回目の「下手な英語もこうすりゃ使える」はいかがでしたか?
次回は、第十号ということで、番外編「音の無い英語-英語の手
話」をお送りします。
いろんな人と語り合う為には、ありとあらゆるコミュニケーション
の方法を学ばなきゃと、コミュニティカレッジの夜間コースで手話
を習ったことがあります。本当に、本当に、いろんなことを学んだ
手話教室。そこで得た知識は、言語を超えて役立つことばかりのよ
うな気がするので、皆さんにもご紹介したいと思います。
次号送信は、6月12日を予定しています。

第九号を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

英語は、学校で、テキストを使って学んだという人が多いと思いま
す。勿論、基本的な構文など、変わらないものもあるのですが、実
社会で使われている英語は、日々、その形を変えているようです。
日本で学んでいる英語は、ある時点で止まっているような気がし
て、言葉、そして英語は、変わり続けていること、使える英語を身
に付ける為には、今使われている英語を学んだ方が良いことなどを
お伝えしたかったのですが、なんだか、上手くまとめることが出来
ませんでした。
「生きた英語」とよく言われますが、自分の言葉で、ハートで会話
することをベースに、なんとか英語を口にすることが出来るように
なったら、次のステップとして、より自然な言い回しを使うように
し、テキスト英語ではなく、「命」のある「生きた英語」に、
是非、挑戦してみて下さい。


最近、感想を送って下さる方がめっきり少なくなってしまいまし
た。
どんなことでも結構です、第九号に対する皆さんからのご意見・ご
感想をお待ちしています。
また、こんなことを聞いてみたいという質問も受付中です。

このメールマガジンや「下手な英語もこうすりゃ使える」のサイト
に関するお問合せは、 eigo@nademoya.biz までお願いします。
それでは、次号をお楽しみに…。

皆さんからいただいたメッセージへのお返事を、下記ページに掲載
しています。メッセージを下さった方も、そうでない方も、一度ご
覧になってみて下さいね。
http://www.nademoya.biz/jp/eigo/message.php


==============================
このメールマガジンの配信には:
『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ 及び、
『melma』 http://www.melma.com/ を利用しています
「期待していた内容と違う!」とか、「もう飽きた」という方は、
下記サイト内にていつでも解除出来ます。
発行元サイト内: http://www.nademoya.biz/jp/eigo/ezine.php
※重要…気が変わった時には、いつでも再登録出来ます。
==============================

**************************************************
下手な英語もこうすりゃ使える!
2003年5月29日 -第九号- (隔週発行)

担当者: 下手名英子(へたなえいこ)
発行元: なぁでも屋オンライン出版部
発行元住所: PO Box 13601, Christchurch, New Zealand
発行元サイト: http://www.nademoya.biz/jp/eigo/
発行元へのお問合せ: eigo@nademoya.biz
**************************************************
☆このメールマガジンの内容の引用・口コミ宣伝は、大歓迎です。