下手英メールマガジン

下手な英語もこうすりゃ使えるのサイト、このメールマガジンを発行する為に誕生したようなものです。

自分自身が海外生活で体験した事が、「英語が使えるようになりたい!」と思っている方々の少しでも参考になればと、2002年にメールマガジンを創刊することを決めました。元々、文章を書くことが好きでしたし。当時、メールマガジンの発行には、発行者のWebサイトのようなものがあった方が良いということで、このサイトも誕生しました。(というか、そう記憶してます。いやはや、ひと昔前のことなので、若干、記憶があやふやですが…。汗;)

当時、たくさんの読者のみなさんにメールマガジンを購読していただいたこと、そして、感想等をお寄せいただいたこと、今でも感謝しています。読者の皆さんお一人おひとりに、感謝の気持ちをお伝えすることは出来ませんでしたが、読者の皆さんには、ありがとうの気持ちでいっぱいです。

その後、諸事情により発行が途絶えてしまいましたが、それでも応援し続けて下さった皆さんのお蔭で、サイトを再び復活させる元気も勇気も持つことが出来ました。ありがとうございます!
ここでご紹介しているバックナンバーの内容が、皆さんの「英語が使える様になりたい!」という目標の実現に、少しでもお役に立てば幸いです。
メールマガジンをnoteでも公開中です!

          
	    2003年10月16日発行  -第16号-
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      下手名英子(へたなえいこ)の
      下手な英語もこうすりゃ使える!
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☆はじめに☆ 

みなさん、こんにちは。下手名英子です。

今日は快晴のクライストチャーチです。すっかり夏らしくなりまし
た。

前回の15号で、懲りずに「続く場面を考えて英語で表現して下さ
い」というお題を出したところ、読者の方々数人から、お返事をい
ただきました。
英語が使えるようになる為の第一歩、「自分で考えた(イメージし
た)内容を英語にしてみる」ということに、しっかりと挑戦して下
さった皆様、ありがとうございます。
私だけが拝見して、勉強させていただくだけでは勿体無いと思い、
Webサイト上に「創作英語道場」というページを設けて、皆さんか
らお送りいただいた英文を掲載させていただきました。
英子の余計なお世話のコメント付です。好き勝手なコメントを書い
ています。せっかく英文を投稿して下さった皆さんが、気分を害し
たりされなければ良いのですが…。
他の人の英作文を見せていただくことは、とても勉強になります。
興味のある方は、投稿して下さった皆さんに感謝しながら、ご覧に
なってみて下さい。

「下手な英語もこうすりゃ使える 創作英語道場」
http://www.nademoya.biz/eigo/story_making.php

今回もお題を出しています。
続きを考えた英文は、英子宛に送って下さっても、送って下さらな
くても結構です。
自分の頭に浮かんだ内容を、英語で表現することに、是非、チャレ
ンジしてみて下さいね。
英子宛に送っていただいた場合は、Webサイト上に掲載させていた
だきますが、投稿者の名前は掲載しません。より間違いが多い方
が、英作文の勉強になりますので、間違いのいっぱいある英文をお
待ちしています。
傑作が出来たかどうかに関わらず、「気が向いた方」は、作成した
英文を送って下さいね。

それでは、今回の本文へ。

英子


★今回のお題は…★

「日本人はどうして英語が苦手なの?」(番外編)

この質問、今までに何度聞かれたでしょう。
逆に、英語が話せるからと、日本人以外に間違われたこともありま
す。

この「日本人は英語が苦手だ」というイメージを持たれてしまった
理由は、いろいろあるような気がします。

まず、英語が出来る出来ないに関わらず、団体でどっと海外旅行へ
出かけ始めた頃、どこの国でも、その日本人の行動は目立ったよう
に思います。
日本人は、他のアジアの国々に比べ、結構早い時期から、海外への
団体旅行を始めたので、より注目されたのではないかと思います。

それから、私たちは、どちらかというと、「英語が下手ね」と言わ
れると、素直に認めてしまうところがあるような気がします。
「そんなこと無いわよ!」と言い返せる人は、少ないのではないで
しょうか。
母国語では無い言葉を上手に使いこなせないこと、母国語では無い
言葉を使うことに自信が持てないことを、素直に認めてしまうんで
すよね。

逆に、「英語が上手ね」と言われても、「いえ、そんなこと無いで
す…」と謙遜してしまう場合も多いと思います。
また、「どうせ、お世辞よ」と、素直に誉められたことを認められ
なかったり。皆さんも、そんな経験はありませんか?

これは、日本人だからなのでしょうか?


「日本人は…」と言われると、ついつい、自分にも当てはまること
だと思いがちですが、実は、英語の上手下手は、国籍ではなく、人
それぞれ、個人によるものだと思います。

勿論、ネイティブの様に話すことを目標にすれば、何歳から英語を
使い始めたかとか、英語と同じ「音」が多く含まれている言語が母
国語であるかどうかなど、国籍や年齢も影響してくるかもしれませ
ん。
でも、「使える英語」、「自分の言葉としての英語」を話すことに
注目すれば、国籍や年齢ではなく、「私」という個人が重要になる
のだと思います。

メールマガジンの第一号でも触れましたが、「英語を使えること」
の定義を、まずは変える必要があると思います。

私たちが「苦手意識」を捨てれば、私たちに貼られた「英語が苦
手」というレッテルも、いつの間にか消えてしまうのではないかと
思います。
「日本人は英語が苦手」というイメージが消えてしまえば、「日本
人は英語が得意」になるかも知れません。

騙されたと思って、これから、「日本人は英語が苦手よねぇ~」と
いう人に出会ったら、「えっ、日本人て英語が苦手なの?得意なん
だとばかり思ってた…」とか、「日本人にも英語が得意な人はたく
さんいるのよ」などと言って、イメージを変えるようにしてみませ
んか?
「日本人は英語が上手だ」と、思い込んでしまいましょう。

「下手英」が得意とする、心理作戦です。


私は、日本人の多くが完璧主義者であることも、英語が苦手だと
感じてしまう原因だと思います。
そして、英語が苦手だと感じてしまうことが、実際に、英語を苦手
にしてしまっているのだと思います。

「英語が出来る」って、どういうことだと思いますか?
どこまで英語を理解できれば、どこまで英語を使うことが出来れ
ば、充分だと思いますか?

英語が出来る=全ての発音が正しく出来る
英語が出来る=全ての単語を知っている
英語が出来る=常に正しい英語を使うことが出来る

と、思ったりしていませんか?

日本語の場合を考えてみて下さい。
音声学的に、日本語の発音が完璧に出来る人、日本語の単語や漢字
を全て知っていて、全て読み書き出来る人、常に正しい日本語を
使っている人って、存在するのでしょうか?

英語でも日本語でも、ネイティブ同士が、言葉の使い方を巡って揉
めることはよくあります。
「英語が出来る」ということが意味する定義を変えれば、日本人
は、決して英語が苦手では無いと思います。
どこかで、目標を誤ってしまっただけではないかという気がしま
す。


英語についてだけではありません。日本では、多くの人が、親や先
生は、子供や生徒に対して、いつも完璧でいなければならないと
思っていませんか?
人は、間違えます。親や先生が、答えを知らないこともあります。

日本の教育では、「間違えることは駄目だ」と教えられ続けたよう
な気がします。
こちらに来て、親や先生も間違えることがある、知らないことがあ
る、という考え方が存在することを知りました。
間違えれば、同じ間違いを繰り返さないようにすればいいし、知ら
ないことがあれば、調べればいい。

日本の英語教育にも、完璧主義は影響していると思います。
先生が全く間違いを犯さない為には、間違う可能性の少ない、限ら
れた英語を教えるしかなくなります。
問題も、答えも決まっている英語、限られた英語だけを、限られた
用法だけで使う。
翻訳する為の原文も、訳文の模範解答も、既に決まっている。
そんな中で学んだ英語は、現実の世界では、なかなか使い辛いもの
です。
人生、ハプニングの続出です。予想した通りに事が運ばないことも
多いですし、実社会では、決まりきったことばかりは起きません。
自分らしさや、創造性、臨機応変に変化させる言葉が必要になって
きます。


日本で英語を教えている外国人の先生方によるディスカッションの
内容を読んだことがあります。

日本の学校の先生は、英語が出来ないとか、日本人の生徒は、英語
を学ぶ際の目的意識が欠けているという意見を見かけました。
他のアジアの学生さん達は、将来の生活の為など、目的がはっきり
としていて、真剣だそうです。
勿論、日本人の学生さん達も、真面目に勉強しているし、英語を使
えるようになりたいという漠然とした目的意識は持っているそうな
のですが、真剣さや、英語を必要としている度合いが、他の国の学
生さん達とは違うそうです。
各個人の、英語を学ぶ為の目的が不透明なのだとか。

確かに、日本の学校教育での英語は、実際に使うことより、学校を
卒業する為だったり、入試の為だったりしますよね。
その延長で、社会人になってから英語を学び始めた時も、英語学校
で上のクラスへ上がることが目標になったり、人から評価を受ける
ことが目標になったりと、「実際に使う為」という本来の目標を、
忘れてしまいがちになるのかも知れません。


精神科医でもあり、教育心理学者でもあるWilliam Glasser氏によ
ると、高価的な学習法とは

読む 10%
聴く 20%
見る 30%
見る&聴く 50%
他の人たちと議論する 70%
体験する 80%
他の人に教える 95%

だそうです。

独学の場合は、読むことが最も効果的だと私は思いますが、他のオ
プションがある場合には、他の人たちとそれについて話をしたり、
実際に体験したり、人に教えてあげたりすることが、より効果を発
揮することは間違い無いようです。
日本の今までの学校での英語教育は、グループで学べるせっかくの
チャンスを利用せず、独学的なものが多かったような気がします。
このことも、文法や読み書きは充分優れているのに、英語を母国語
としない他の国の人達が、気後れすることなく、文法なんか無視し
た英語のおしゃべりをしている輪の中に入ると、私達が苦手意識を
感じてしまうことに影響しているのではないかと思います。

最近、実は、ちょっとだけ気になっていることがあります。
日本は、これから、幼年期に英語教育を積極的に取り入れて、全て
の人が英語を使えるようにするつもりだという記事を読みました。
国際社会の中で生きていく為には、とても良いことなのですが、英
語が出来る世代と、そうでない世代が共存しなければならない期間
があることに、誰も注意を払っていないような気がします。

例えば、日本人の英語の先生より、子供の頃から英語を学んだ生徒
の方が上手に英語を使えるとか、子供はネイティブの様に英語が使
えるけれど、親は全く英語が分からないとか。
子供の「英語教育だけ」に注目している親御さんにも数多く出会い
ました。国際社会で充分通用する英語が出来るようになっても、そ
れを悪用したりするようになってはおしまいです。英語が出来ない
親御さんを、尊敬しなくなっても困ります。
それに、子供が英語で何をしているのか、何を話しているのか、大
人は全く理解出来ないという状態も困ります。

しかも、日本では、あることが出来る人は、それが出来ない人より
人間的に優れているとか、逆に、あることが出来ない人は、それが
出来る人より人間的に劣っていると思う風潮があるような気がしま
す。
常識化してしまった錯覚とでも言うのでしょうか。

妙な思い込みは、きっぱりと捨ててしまうべきだと思います。

英語が出来る、出来ないや、あることが出来る、出来ない、あるこ
とが得意である、苦手であるということは、人間的な価値とは、全
く別のものです。

ネガティブな思い込みは、「英語が使えるようになる」為の天敵で
す。

「日本人は英語が苦手」なのではなくて、「自分は英語が苦手とい
う意識を持ってしまっている(苦手だと錯覚してしまっている)」
ということに注目して、その「苦手意識」を無くす為には、どうし
たらいいかを、考えてみて下さい。
いや、一緒に考えていきましょう!

英語の学習法は、1つだけではないと思います。
全ての人にとって「正しい」という方法なんて、存在しないと思い
ます。
人それぞれ、その人に合ったやり方があって、それは、その人自身
が見つけていくしか無いと思います。

多くの人が「正しい」と思っている方法だから、その他人が与えて
くれた方法にさえ従っていれば、必ず自分の目的が達成出来ると思
われがちです。
でも、100人中、99人の人に効果があっても、残りの1人には
効果が無い場合もあります。
だからと言って、「自分は英語が苦手だ」と決め付けてしまう必要
は無いと思います。

私は、皆さん一人一人が、それぞれに合った英語学習法を見つけ
ることが出来たらいいなと思っています。そして、微力ながら、そ
のお手伝いをすることが出来たらいいなと思っています。



今回の技は:
「国籍や、年齢なんて関係無し、”私”って、どうして英語が苦手
なの?と、自分に合った対策を考えましょう!」



第16回目の「下手な英語もこうすりゃ使える」はいかがでしたか?
次回は、「楽して英語は非現実的?」をお送りします。
今回の続編のような内容です。
英語を学ぶ姿勢について考えれば、意外と、英語上達の糸口が見え
てきたりするのではないかと思っています。実は、「楽して英語を
使いこなせるようになりたい」という気持ちが、私たちの英語の上
達を遅らせているのかも?と思えてきたので、それについて書いて
みたいと思います。楽じゃないということを素直に認めると、意外
に使えるようになるのかも?
あなたは「楽して英語を使えるようになりたい」派ですか、
それとも、「苦労して英語を使えるようになりたい」派ですか?
ご意見のある方、是非、メールにてご連絡下さい。

次号送信は、10月30日を予定しています。


第16号を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

今回のメールマガジンを書きながら、「日本人は英語が苦手」なの
ではなくて、「英語が苦手と思い込んでいるだけ」なのではないか
という結論に達しました。

物事に対する「苦手意識」が、本当にそれを苦手にしてしまうこ
とって、実際にあるのではないかと思います。
苦手だと思っているから出来ないことって、意外に多いのではない
でしょうか。
自分を必要以上に過信することも良くないとは思いますが、過小評
価することは、もっと良くないと思います。
皆さんも、英語に対する苦手意識はきっぱりと捨てて、「私には出
来る!」という気持ちで、これからも英語の勉強を続けてみて下さ
いね。
苦手なことはしたくないという気持ちから、「楽して英語」という
学習法が流行るのかも知れません。
この辺りのお話は、次回に。


☆ちょっと自信を持って再挑戦!☆
下記場面に続く英語のフレーズ、場面説明、単語一つでも何でも結
構です。何か考えてみて下さい。(考えた英文は、英子宛に送って
も、送らなくても結構です。)

In the middle of the night, suddenly the telephone woke me
up. It didn't stop ringing and went on and on.
After a while, I finally got up and picked up the phone.
(これに続く単語、フレーズ、状況説明を英語で)

例:"Not again!" It was my mother and she forgot about the
time difference between Japan and New Zealand again...
外国に住んでいると、時差の計算間違いによる、とんでもない時間
帯に掛かってくる電話を受けたりします。


皆さんからいただいたメッセージへのお返事は、Webサイト内、
下記「下手英通信」のページに掲載させていただいています。
http://www.nademoya.biz/eigo/message.php


新登場の「創作英語道場」
http://www.nademoya.biz/eigo/story_making.php



英子宛にメッセージを下さる場合は、英子からの返事は「日本語」
又は「英語」、どちらを希望されるかを、明記して下さいね。

このメールマガジンや「下手な英語もこうすりゃ使える」のサイト
に関するお問合せは、 eigo@nademoya.biz までお願いします。
それでは、次号をお楽しみに…。


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下手な英語もこうすりゃ使える!
2003年10月16日 -第16号- (隔週発行)

担当者: 下手名英子(へたなえいこ)
発行元: なぁでも屋オンライン出版部
発行元住所: PO Box 13601, Christchurch, New Zealand
発行元サイト: http://www.nademoya.biz/eigo/
発行元へのお問合せ: eigo@nademoya.biz
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